季節が春から初夏へと移ろう頃。
この時期ならではの食材を、椀とごはんでご用意しました。
まずは、白魚の卵とじ。
やわらかな白魚と新ごぼうを合わせ、
ふんわりとした卵でとじた一椀です。
出汁には鰹に加え、新ごぼうを入れて一度立たせ、
ごぼうの香りと旨みを重ねています。
野菜の持つやさしい風味が出汁に広がり、奥行きのある味わいに。
口に含むと、ごぼうの香りがやさしく広がり、
ほどよくシャキッとした食感が残ります。
その中で、白魚のやわらかさと卵の甘みが重なり、
まろやかな味わいにまとまります。
仕上げには三つ葉の香りと、
黒七味のほのかな刺激を添えて。
続いて、桜エビの土鍋ご飯。
駿河湾の桜エビが出始めるこの時期、
昆布を入れた塩ご飯に、酒を合わせて炊き上げます。
炊き上がりの蒸らしの際に桜エビを加え、
その香りをそっとご飯に移していきます。
蓋を開けた瞬間に立ち上がる桜エビの香り。
ほんのりとした塩味と昆布出汁の旨みが重なり、
食べ進めるほどに風味が広がります。
仕上げに添える山椒が、全体を引き締め、
軽やかな余韻を残します。
椀で感じるやさしい出汁の広がりと、
ごはんで味わう香りと旨み。
それぞれの重なりの中に、
この時期ならではの季節の移ろいを感じていただけます。
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