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初夏の献立より|お知らせ|西麻布いちの

作成者: 管理者|2026/06/01

あいなめの葛叩きと、蛤の土鍋ご飯

季節が春から初夏へと移ろうこの時期、
西麻布いちのでは、涼やかさと滋味をあわせ持つ二品をご用意しております。

ひとつは「あいなめの葛叩き」。
もうひとつは「蛤の土鍋ご飯」です。

 

あいなめの葛叩き

あいなめはこの時期に旬を迎え、
身質がしっかりとして、ほどよい旨みを蓄えます。

まず丁寧に三枚におろし、細やかに骨切りを施します。
その後、薄く塩をあててしばらく置くことで、余分な水分を抜き、
旨みを凝縮させていきます。

下処理を終えた身に吉野葛をまとわせ、
出汁にくぐらせると、葛がやわらかく透き通り、
白身がほのかに浮かび上がる涼やかな一椀に仕上がります。

合わせるのは、しめじと純粋菜。
純粋菜のつるりとした口当たりは、初夏らしい軽やかさを感じさせ、
梅肉のやさしい酸味が全体を引き締めます。

見た目にも、味わいにも、季節を映す一品です。

 

蛤の土鍋ご飯

もう一品は、旬の蛤を使った土鍋ご飯。

まずは丁寧な砂抜きから。
塩水と塩振りを繰り返し、時間をかけて雑味を取り除きます。

その後、酒と昆布を合わせたやさしい出汁で火入れを行い、
殻が開いたところで身を取り出します。
身はひとつひとつ丁寧に外し、口元まできれいに整えます。

さらに、煮汁は濾して旨みとして活かし、
薄口醤油とみりんで軽く味を含ませます。
しぐれ煮のように強く煮るのではなく、
あくまでふくよかな旨みをまとわせる程度に。

ご飯は出汁で炊き上げ、
蒸らしの最後の段階で蛤を戻します。
こうすることで、身はふっくらとやわらかく、
旨みと甘みがご飯全体にやさしく広がります。

仕上げには木の芽、そして山椒の香りを添えて。
初夏らしい清々しさを感じていただけます。

 

季節を味わうということ

どちらの料理も、
素材の持つ力を引き出すために、
ひとつひとつの工程を丁寧に重ねています。

涼やかさを映す一椀と、
滋味深い土鍋ご飯。

この時期ならではの味わいを、
ゆっくりとお楽しみいただければ幸いです。